室内気候

日本語で言う「空調」は言葉の乱用です。

空調と文字通り解釈しますと空気の調整になり、温度と湿度の制御で 終わってしまいます。しかし、気候はいろんな現象の豊富な組み合わせです。

建物に空調設備を付けるのは最終手段であり、設計の非常逃げ道みたいなのも。

例えば冬の太陽のありがたさは気温と湿気と直接関係なく、放熱と輻射熱で 生まれます。「空調」という言葉にいかれてしまうと仮に適温を設定できても、 気持ちのよい室内気候は実現できません。

人が快適と感じる気候は少なくとも気温、湿度、物体の表面温度、放熱、 輻射熱、物体の質感、騒音、光、香りに依存します。 建築はそれに答えなければなりません。

エコライフラボは日本の家を日本のモンスーン気候に合わなければならないと考えています。 寒さ防止は躯体ヒーティング、暑さ防止は空気冷却で行います。 冬の乾燥は建物自体の自然建材に緩和され、夏の湿気は強制結露で処理されます。 主熱源は太陽、主な冷却方法は放射冷却です。



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